波
今の現状に満足しているか?
今の現状に満足できなければ、自分から変えていく他改善はありえない。
現状に満足できていれば、変える必要はないだろう。
しかし、満足していても何か違和感を感じることはあるだろう。
今の現状に満足しているか?
修正をして戻せるのならそれでいい。
それが困難な場合は大きな軌道修正を加える必要がある。
今の現状に満足しているか?
現状に満足できなければ、この先も満足し得ないだろう。
何故なら未来とは現在の延長線上に存在しているからだ。
22年間住んだ函館に感じた違和感。
中学生の時のイヤな思い出を引きずっていたのかもしれない。
田舎で埋もれるのがイヤだったのかもしれない。
私は何を思い東京へ移ったのだろうか。
単に東京に憧れていたからか。
過去から逃げたかったからか。
飛翔を夢見ていたのか。
東京に住んでからの5年と6ヶ月。
初めは自分にとってのユートピアと感じた。
しかし、それは束の間。
年を追うごとに違和感を感じるようになった。
だんだん大きく。
そして、それがうねりとなって押し寄せた。
気付いたら小さな修正では効かなくなった。
その違和感とは?
東京でも嫌な思いではある。
だが、それが違和感を感じさせるのモノの本質ではない。
自分が本来いるべき場所がここには無いと感じたからか。
逃げるために戻るのか。
立ち向かうために戻るのか。
それとも、違和感を感じさせる本質を知るために戻るのか。
私は既に用意された安易な言語でしか表現をすることができない。
その安易さのもとにそれを敢えて言葉として表現する行為を
人は嘲笑しながら見るのかもしれない。
しかし、どのような言葉であれ表現をするということは
実は大切な行為ではないだろうか。
自分を顧みる行為こそ、自分が存在している証明であると言えよう。
例えそれが陳腐な言葉の羅列であっても、その価値を貶めることはないだろう。
私が地元に戻るこの行為は、周辺にどのような波を起こさせるものなのか。
波が波を呼ぶのか。
それとも、海岸に打ち上げられ消えていくものなのか。